セイリン工場見学 [鍼灸部門日記]

ひと雨ごとに暖かくなり春の訪れを感じる今日この頃ですが...
みなさん体調は崩されてはいませんか。

先日、私たちは静岡市清水区にあります、セイリンの工場見学に行ってきました!
…セイリンってなに?と思われる方たくさんいらっしゃると思いますが、実は鍼灸師にはなくてはならないもの「鍼」を作っている会社です。

セイリン工場見学

当院でもセイリン社の鍼を使用し、鍼灸業界では誰もが知る会社です。
このような機会は中々ないので、前日から興奮気味の私でした。

到着後さっそくセイリンの理念や鍼を作る工程の説明をスライドで受け、
私たちの手元にくるまでにとてつもない時間と手間をかけて作られていることに驚きました。

実際に鍼の元になるステンレスワイヤーを見せて頂きました。それがこちらで
す。

セイリン工場見学

この巻きついているワイヤーからまっすぐにする「匡正(きょうせい)」という加工。この工程で曲がったワイヤーをできるだけ真っ直ぐに出来るかがこの後の全ての工程に影響を及ぼす、大切な加工の一つです。この加工は、セイリンにしかない特注の機械で作られている独自技術だそうです。

他にも、鍼先を研ぐ「研削」、すべての汚れを落とす「洗浄」、他のパーツとの「組立」、清潔を維持するための「包装」、安心安全のための「滅菌」と膨大な工程がありました。さらにすべての工程と工程の間に検査がありました。世に出た鍼の品質管理のために1本1本を追跡ができる「ロット管理」、製造後毎年2回のサンプル検査も同時に行われていました。

いろんな工程があるのを理解したうえで、いざ実際に鍼が作られている工場へ。

鍼を作っている部屋と廊下の間に、気圧差を起こし、ゴミや菌が中に入らない工夫があり、製造スタッフの方は顔しかでない服を着用しエアシャワーを浴びるなど清潔への取り組みが徹底的に管理されていました。

鍼は元となるワイヤーの加工からはじまり、最後の箱詰めまで進んでいくのですが、ほぼすべて人の手に触れず無菌のまま機械が仕上げまで行います。全自動の機械を設計し組み立ては、セイリンの社員たちで行い、より質の高いモノ作りのために全てカスタマイズしながら自ら作っていくそうです。だからこそ世界にここだけにしかない機械になります。最後に抜き取り検査で異常がないことを確認し、出荷になります。

セイリン工場見学

いろんなことを、たくさん詳しく説明して頂き本当に貴重なお時間でした。

私たち鍼灸師は、手の感覚で治療をしています。この時、鍼の形状が少しでも違えば私たちの感覚は迷い技術は発揮されなくなってしまいます。

しかし、セイリンさんは何度作っても同じ形状同じ角度、私たち治療者のことをすごく考えて頂いていることに感銘致しました。また治療した際に、いかに痛みがでないか、いかに心地よく鍼を受け入れるか治療者からの立場だけでなく患者様からの立場になって考え製造して頂いていること、すごくありがたく思います。

私たちもセイリンさんの患者様への思いに負けないくらい、より良い治療を受けて頂けるか考えながらこれからも精進していきたいと思います。

セイリン工場見学




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